2018年のホークス
誤算
この言葉が最後まで出たシーズンだった
春先から昨年の絶対的勝ちパターンの岩嵜、サファテが揃って怪我で離脱
先発陣も和田毅が開幕から不在の上、昨年最多勝の東浜は5月に肩を痛め二軍落ち
武田翔太も勝ち星があげられない試合が続いた
野手に目を移しても2000本安打を記録した内川は故障を抱えて成績は低迷
昨年二冠王に輝いたデスパイネや松田も開幕から低空飛行が続いた
しかしチームは5割を死守しながらシーズンを進む
2度の登録抹消があった千賀が勝ち星を重ね
クリーンアップで唯一3割を超える柳田が引っ張り
サファテの代役に座った森唯斗もセーブを重ね安定感を付けていった
オールスター前まではバファローズ、マリーンズと3位争いを繰り広げる
後半戦、いきなりバファローズ戦で中村晃が放ったポール際の打球が大問題に
当初の判定はファールだったが際どい打球なのでホークス側はビデオ判定を要求
ビデオ判定の結果、ホームランになり勝ちを拾った
ところが試合後福良監督が猛然と審判団に抗議すると
誤審であることを認めてしまう
これで浮上のきっかけを掴んだかに思われたが直後に内川が離脱すると暗転
調子を上げてきたイーグルスにホームで連敗し5割を割る自体になった
しかし8月に入ると嬉しい誤算が起こる
先発不足で急遽獲得したミランダ、二軍戦負けなしで育成から支配下登録された大竹耕太郎のサウスポーが好投を続け
打線では怪我で戦列を離れていたキューバ代表のグラシアルが大活躍
月間打率4割をキープしていた松田の復調もあって怒涛の追い上げを開始
一時は5ゲーム差まで広がっていたファイターズを月末の2カードで連続スイープ
更に首位ライオンズともホームでスイープを挙げて一気に2位まで順位を押し上げた
9月に入っても驚異的なペースで連勝を重ね
3.5ゲーム差に詰めてライオンズとの三連戦を迎えた
しかし初戦で千賀が5回途中でノックアウトを喰らい大敗すると
続く連戦ではいずれも初回にビッグイニングを奪われ6年ぶりのスイープ負け
この時点で連覇の道は絶たれた
ポストシーズンに入ると短期決戦にあるラッキーボーイが次々登場する
ファーストステージでは2番に入った明石の活躍でファイターズを振り切り
ライオンズとのファイナルステージでは昨年のシリーズで決勝打を放った川島慶三が雄星から逆転タイムリーを放って先勝すると
今宮の代役でスタメン起用された西田が打ち出の小槌状態の大活躍
流れに乗って柳田が2試合連続ホームランを放ち3連勝で撃破した
シリーズではカープ相手に甲斐拓也が6連続盗塁阻止の記録をするなど守備で流れを作り
第3戦から4連勝で2年連続の日本一に駆け上がった
シーズンオフは浅村、西とFA選手の獲得を目論んだがいずれも失敗
昨年に続き野手を一位指名したドラフトも二度抽選に敗れた
主力野手のガラパゴス化の解消は出来ていないものの
甲斐野、杉山とブルペンに入りそうな大型投手を指名しており来年も戦力的には抜けている存在だ
常勝時代を作れるかどうか
工藤監督の采配にも注目したい