ワンポイントは不要か
今年からMLBは試合時間短縮の一環としてワンポイント交代の禁止を決めた
現場からは反対の意見も出ているし、私も戦術を潰すのは良くないと当初感じたが
よく考えてみるとワンポイント投手の効果は以前と比べるとメリットは少ない
ワンポイント投手の需要が出てきたのは1980年代
左打者の外国人選手が台頭してきた対抗策として変則サイドハンドの投手をぶつけていたのが始まり
ファーム総合コーチの清川栄治氏も現役時代は左殺しのワンポイントだった
現在はホークスの嘉弥真投手とファイターズの宮西投手が変則サウスポー
右でもバレンティンキラーと呼ばれた加賀繁とかジャイアンツの田原投手が挙げられる
確かに変則モーションの投手は初見では打ちにくい
動作解析がなかった時代にレロン・リーは本来の左打席ではなく右打席に入った程
しかし動作解析の進んだ現代ではワンポイント投手の役割が難しくなると考える
ライオンズの小川が左打者の場面で出てきて打たれているのを見ると
一概に変則フォームだから通用するわけではない
戦術として機能しなくなる可能性があるのなら
むしろワンポイント起用廃止に同調した方がピッチャーのレベルを上げる要素になるのではないか
極端に打率に差がある投手がワンポイントで変えられなくなれば
当然苦手を抑えるための知恵を絞るだろう
相対的にブルペンの人数が増加傾向になっている近代野球に対して
リスクマネジメント含めて寧ろプラスと見て取れる
実際一昨年は左打者を苦手にしていた平井は
フォークを多投することによって被打率を下げることに成功している
1イニング投げる事が前提であれば
状況によって投球練習をしたりしなかったりと言う曖昧な指示は減るので
長い目で見ればピッチャーの酷使を減らせるかもしれない
戦術の妙味としてワンポイント起用できないのは痛い
でも選手ファーストで考えるとむしろワンポイント廃止に傾いた方がいい
私の中でも結論は出かねているがNPBはどういう回答をするだろうか